Izumi Tateno

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79歳のリサイタルへの思い

 ここ数年、自分の誕生日である11月10日に東京で自主公演をするのが慣例になっている。それは自分の誕生日を祝うというよりは、音楽の道に導いてくれた両親に対する挨拶や報告のようなものかもしれない。いまはこんな音楽活動をしています、こんな友達と新たな試みをしています、いかがでしょうか。そんな挨拶をするのにヤマハホールはちょうどよい大きさだ。
しっかりした響きで美しさを伝え、緊張感も備えて無駄がない。
 今年は草笛光子さんと一緒に吉松隆さんの新作「KENJI~宮澤賢治によせる」を演奏する。6月に演奏したヴォーカル、チェロ、ピアノのトリオ版ではなく、草笛さんと私の二人のためのヴァージョンだ。それと、どんなものになるかはまだ分からないが『白髪の恋の物語』(仮題)をやってみたいと思っている。年を重ねる喜び、悲しみ、辛さ、死と隣り合わせと感じる孤独、しかしそこにある潔さ、面白さ、暖かくて悲しくて素晴らしい今をやってみたいのだ。
 私のソロでは末吉保雄の「土の歌・風の声」を演奏する。現代日本の生んだピアノ音楽の傑作だと思っている。そして、こうして並べてくると最初に
置くのはバッハ/ブラームスの「シャコンヌ」以外には考えられない。

舘野 泉

★公演チラシ裏エッセイより

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